公正証書遺言とは?

公正証書遺言とは、公証役場で公証人が作成する遺言書です。遺言者が口頭で内容を伝え、それを法律の専門家である公証人が正式な文書として作成します。そのため、無効になりにくい、偽造・紛失の心配がない、相続手続きがスムーズになるという大きなメリットがあります。近年は相続トラブル防止のため、最も選ばれている遺言書の形式です。

公正証書遺言が選ばれる理由

① 法律的に確実で無効になりにくい

自筆証書遺言は形式ミスで無効になるケースが多いですが、公正証書遺言は公証人がチェックして作成するため安心です。

② 家庭裁判所の検認が不要

自筆証書遺言では「検認手続き」が必要ですが、公正証書遺言は不要ですので、 相続開始後すぐに手続きに入れます。

③ 原本が公証役場に保管される

紛失や改ざんのリスクがありません。

④ 相続人同士の争いを防ぎやすい

遺言が明確に残ることで、遺産分割協議の揉め事が減ります。

公正証書遺言の費用

公正証書遺言の費用は主に以下で決まります。

  • 遺産の金額
  • 財産を渡す人数
  • 証人の有無
  • 専門家に依頼するか

費用は大きく分けて2種類です。

① 公証役場に支払う手数料

公証人手数料は法律で全国一律です。

財産額ごとの目安

財産額(相続財産)公証人手数料の目安
1,000万円まで約5万円前後
3,000万円まで約7万円前後
5,000万円まで約9万円前後
1億円まで約11万円前後
3億円まで約23万円前後

※遺言で財産を渡す相手ごとに計算されます。

その他にかかる公証役場費用

  • 正本・謄本交付費用(数千円)
  • 出張作成の場合の日当(病院・自宅など)

② 証人費用(2名必要)

公正証書遺言では証人が2人必要です。

証人を自分で用意する場合

費用はかかりません。

専門家に依頼する場合

司法書士・行政書士などが証人になるケースが多く、1人あたり5,000円〜15,000円程度(合計1万〜3万円程度)が相場です。

③ 専門家の費用

遺言内容の整理や財産調査、相続対策を含めて依頼する場合、

報酬相場

  • 5万円〜15万円程度
  • 内容が複雑な場合は20万円以上

専門家に依頼するメリット

  • 財産の書き方ミス防止
  • 相続税対策も含めた設計
  • 相続人トラブル予防
  • 公証役場とのやりとり代行

結果的に「失敗しない遺言」になります。

公正証書遺言の作成の流れ

ここからは作成手順を解説します。

➀遺言内容を決める

まず決めるべきポイントは以下です。

  • 誰に財産を渡すか
  • 不動産は誰が相続するか
  • 預貯金の分け方
  • 遺留分への配慮
  • 予備的遺言(先に死亡した場合)

ここが曖昧だと相続トラブルの原因になります。

➁必要書類を準備する

公正証書遺言で必要な書類は多いです。

書類一覧

  • 本人の印鑑証明書
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 戸籍謄本(相続人確認)
  • 財産資料

財産ごとの資料

不動産がある場合
  • 登記事項証明書
  • 固定資産評価証明書
預貯金がある場合
  • 通帳コピー
  • 金融機関名・支店名
株式がある場合
  • 証券会社資料

➂公証役場へ事前相談・予約

公証役場に連絡し、遺言内容や財産額、証人の有無、作成希望日などを伝えます。公証人が文案作成に入ります。

➃遺言書の文案チェック

公証人が作成した案を確認します。ここで専門家が入ると、法的に正しい表現や相続税・遺留分対策、トラブル回避文言を調整できます。

➄作成当日(署名・押印)

当日は公証役場で、遺言者本人、証人2名、公証人が立ち会います。公証人が内容を読み上げ、本人が確認後署名押印します。

➅正本・謄本を受け取る

  • 正本:本人用
  • 謄本:手続き用

が交付されます。

専門家に相談すべきケース

不動産が複数あったり、再婚・連れ子がいる、相続人同士が不仲、相続税がかかりそう、遺留分侵害が心配、会社や事業承継があるといった場合には、専門家への相談をおすすめいたします。遺言は「書けば終わり」ではなく、相続全体設計が重要です。

よくある質問

Q. 公正証書遺言は何歳から作れますか?

満15歳以上で作成できます。

Q. 病院や自宅でも作れますか?

可能です。公証人が出張します(別途費用あり)。

Q. 内容は秘密にできますか?

証人には内容が知られますが、専門家を証人にすれば守秘義務があります。

まとめ|公正証書遺言は「確実に残す」最強の遺言書

公正証書遺言は費用がかかる分、無効にならない、紛失しない、相続がスムーズ、家族の争いを防ぐという圧倒的メリットがあります。相続対策として最も確実な方法です。

公正証書遺言の作成は司法書士にご相談ください

公正証書遺言は内容次第で相続結果が大きく変わります。当事務所では、遺言内容の整理や必要書類の収集、公証役場との調整、証人手配、相続登記まで一括対応が可能です。初回相談無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

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