知っておきたい相続の基本
政府広報オンラインに、「知っておきたい相続の基本。大切な財産をスムーズに引き継ぐには?【基礎編】」という記事があります。非常に分かりやすく相続について解説されておりました。
遺言書や遺産分割協議書の作成方法なども記載例を掲載し、とても分かりやすく解説されておりました。
実務上、遺言作成の上で考えなくてはならないことの一つとして遺留分があります。遺留分というのは、一定の相続人に最低限確保されている遺産の取得割合のことをいいますが、その遺留分についても当然解説されております。
遺留分のイメージを持つために一つ具体例でご紹介したいと思います。
A:遺言者 B:配偶者 C:Aの兄 AB夫婦には2人の幼子がいます。
僕の全財産を愛人Dにあげたいな・・・・・何かいい方法はないかな?そうだ遺言を残そう・・・「全財産を愛人Dに遺贈する」これで、Dに財産をあげられるぞ!
何その遺言?小さい子を2人も抱えてこれからお金だってかかる!それなのにDに全財産をあげるですって!私たちはどうすればいいのよ?
僕の財産どう処分しようが僕の自由だ!生きているうちに売買等で自由に処分ができるのだから、遺言でどう処分しようが僕の自由だ!だったら愛人に遺贈するのだって自由のはずだ!
これから子育てに追われ、生活費だって子育てだってお金がかかる。私には遺産を相続する権利があるわけだから、C兄さん、私たち少しでも受け取れるものは無いのかしらね・・・
僕も取得できるものがあるなら欲しいけど・・・
上記のBに与えられているのが遺留分です。遺留分とは、一定の相続人に法律上留保された一定割合のことです。ですので、Aが全財産を愛人に遺贈したとしてもBには遺留分がありますから、その権利を取得することができます。例えば、Aの相続財産が1000万円の場合、Bは250万円の金銭の支払い請求をすることができます。
注意が必要なのは、上記にも書きましたが遺留分を有するのは「一定の相続人」に限られ、兄弟姉妹には遺留分はありません。ですので、もしも、兄弟姉妹に一切財産をあげたくないのであれば遺言を残せばいいということになります。兄弟姉妹は遺留分がないわけですから、遺言書に口が出せないということになりますからね。
ちなみに、配偶者や子、直系尊属は遺留分がありますので、上記の例のように遺言の内容が遺留分を侵害していたら遺留分侵害額請求をすることができます。それでも、配偶者や子、直系尊属に一銭たりとも与えたくないのであれば、廃除するしかありません。廃除された者は、遺留分の主張ができなくなりますからね。廃除は民法892条、893条に規定があります。
民法第892条(推定相続人の廃除)
遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。
民法第893条(遺言による推定相続人の廃除)
被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。
政府広報オンラインの記事にも分かりやすく記載されておりますので、一度ご覧になられてはいかがでしょうか。
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